ついけん

「銃を持った男が学校を襲撃」。メキシコで偽のTweetをまき散らし、パニックを起こした2人に懲役30年の可能性が #Twitter

takosaburou ライター: takosaburou
カテゴリー: ツイッター
投稿日:2011/9/6
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メキシコで、「銃を持った男が学校を襲撃している」と、ガセのTweetを広めた学校教師とラジオの司会者が逮捕されました。懲役30年を食らう可能性があるのだそうです。

ガーディアンが報じています(2011年9月4日午後11時12分投稿)。
逮捕されたのはギルベルト・マルティネズ・ヴェラ容疑者(48歳)。私立学校の教師だそうです。もう1人はマリア・デ・ジーザーズ・ブラボー・パゴーラというラジオの司会者。こちらは年齢が記載されていません。

この2人はベラクルスという街で銃を持った男が学校を襲撃しているとのガセ記事をTwitterで広めたと批判されています。

これを真に受けた親御さんがパニックになり、学校から子供を連れて帰ろうと殺到。自動車事故が起きたりしました。また非常用電話回線も繋がらないなど、プレッシャーから「完全に崩壊」("totally collapsed")状態になりました。

この大騒動に、ベラクルス州の内務大臣を務めるゲラルド・バガンザ氏は、1938年のオーソン・ウェルズのラジオ番組「宇宙戦争」が起こしたパニックと比べました。この時はニュース番組の体を装って火星人がアメリカを襲撃しているという演出をして、大パニックになっています。

ちなみに、罪名はテロリズム法違反だそうです。

「自動車事故が26件も起きているんだ。通りの真ん中に車を止めて、子供達を連れて帰ろうとしたんだよ。パニックを起こした人は、襲撃が自分の子供が通う学校で起きたと早合点したからね」("There were 26 car accidents, or people left their cars in the middle of the streets to run and pick up their children, because they thought these things were occurring at their kids' schools,")とバガンザ氏。

電話線が「恐怖に脅える人で完全に使えなくなった」("totally collapsed because people were terrified")事を深刻視しているのだそうです。

英国では先月、マンチェスターで暴動を扇動したとして、ジョーダン・ブラックショー被告(20歳)とペリー・サトクリフ・キーナン被告(22歳)に、それぞれ懲役4年の判決が下されました。ノースウィッチの打ち壊しという名前のイベントをセットアップしたのですが、結局来たのはブラックショー被告と、このイベントを監視していた警察だけで、あえなく御用となりました。

で、話をメキシコに戻します。パニックになったのは理由がありました。このベラクルスという街では麻薬を扱うギャングの暴力行為が横行しており、住民が不安感を抱いていたのだそうです。観光客のアトラクションのそばに手榴弾を投げ込むという事件も起きているのだそうです。8月には武装した海兵隊が通りを警備するなど、緊張する局面もありました。

検察はヴェラ被告がTwitterで地元の学校でガンマンが子供達を誘拐していると、大量に呟いたのだそうです。あるTweetは、こんな感じでした。「私の義理の妹がすっかり取り乱した様子で電話してきた。ガンマンが子供達5人を誘拐したんだって」("My sister-in-law just called me all upset, they just kidnapped five children from the school.")。

これ以外にも、6人のティーンエイジャーが、ある隣人の車に轢かれたというTweetもしています。しかし、検察によると、人が轢かれた事案はあったものの、子供は含まれていなかったのだそうです。

パゴラ被告は、フェースブックで自分の事を「ツィトテロリスト」("TwitTerrorist")と名乗っていたそうです。こちらはソーシャル・ネットワークを使って子供の誘拐の噂を広めた容疑がかけられています。当人は否定しています。両被告の弁護士は、2人ともインターネット上にあった噂を見て、それをリピートしただけだと主張しているそうです。

弁護士を通じてパゴラ被告は「メッセージをRTしただけで、どうしたらここまでの事を私に対してするの? 140文字しか使えないのに。論理的でないよ」("How can they possibly do this to me, for re-tweeting a message? I mean, it's 140 characters. It's not logical.")と話しています。

アムネスティ・インターナショナルはメキシコ当局が表現の自由に違反していると非難しました。また、過去5年間に3万5000人が犠牲となったとされる麻薬戦争のせいで街がパニックになったと批判。人々がソーシャル・ネットワークでそうした情報~正しい情報もガセ情報も混在するを集めようとしているとしています。

アムネスティでは「安全が欠如しているため、噂がソーシャル・ネットワークを循環させてしまうような環境を作ってしまった。その噂も、自らを守ろうとする人達の努力で作られてしまった。信頼できる情報が極めて少ないからね」("The lack of safety creates an atmosphere of mistrust in which rumours that circulate on social networks are part of people's efforts to protect themselves, since there is very little trustworthy information.")とも批判しています。

メキシコのメディアの専門家であるラウル・トレージョ氏はテロ容疑による訴追は不当であるとしたものの、ヴェラ・パゴラ両被告の行為は「Twitterの無謀極まりない使い方だ」(a very incautious use of Twitter.")と批判しています。

…一体、何の目的で、こんなアホな事を。「無謀極まりない使い方」ではあるなあ。記事を読む限りでは、自動車事故による死者は出ていないようですが、不幸中の幸いという所でしょうか。

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