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「デジタル教育」は日本を救うのか? 田原総一朗×孫正義 白熱対談書き起こしPart2

kokumaijp ライター: kokumaijp
カテゴリー: USTREAM
投稿日:2010/12/4
タグ: ustream

12月3日のジャーナリスト田原総一朗さんとソフトバンク孫正義社長との対談、“「デジタル教育」は日本を救うのか?”の書き起こし、Part2です。



田原総一朗×孫正義 白熱対談2-1



USTREAMアーカイブ

田原総一朗×孫正義対談「デジタル教科書で日本は変わるのか?」



Part1

「デジタル教育」は日本を救うのか? 田原総一朗×孫正義 白熱対談書き起こしPart1

Part3

「デジタル教育」は日本を救うのか? 田原総一朗×孫正義 白熱対談書き起こしPart3

Part4

「デジタル教育」は日本を救うのか? 田原総一朗×孫正義 白熱対談書き起こしPart4











田原:

さて、話がちょっとはしょりますが、30年きちゃった、やや落ちこぼれている。これから落ちこぼれないためにはさあ、どうするか?



田原総一朗×孫正義 白熱対談スライド6



田原総一朗×孫正義 白熱対談スライド7



孫:

農耕社会から工業社会へいくときに義務教育を明治5年につくりました。今のご質問のお答えとして、“ものづくり日本”とすぐ言うんですよ。経団連の方とか。ものづくりの捉え方として、組み立て業として捉えてる経営者がいまだに多い。



田原:

もうひとつね。今のレベル低くいいますと、日本では組み立て業が中心なの。トヨタにしてもパナソニックにしても、全部組み立て屋なんです。



孫:

組み立て業にノスタルジーを感じたり、そこに仏と魂があると思ってるうちは日本は復活できない。



田原:

まだ経団連は思ってる。



田原総一朗×孫正義 白熱対談スライド8



孫:

復活できない。なぜ組み立て業でできないかというと、組み立てをする労働賃金がある。さきほどの農民の奴隷解放の世界と一緒で、賃金が10分の1なわけです。10倍の競争力の差がある月収に。



田原:

なるほど。



孫:

安い人が農民の当時で言う奴隷の人たちが安い賃金で農作物作るほうが価格競争力がある。同じように組み立て業も安い賃金で組み立てられたら競争力負けるわけ。



田原:

日本は他の国と比べて10倍も高い。



孫:

そう。高くて競争できない。たんに組み立てということでいくならば。



田原:

だからみんな工場がアジアや中国に行ってますね。安いところへ。



田原総一朗×孫正義 白熱対談スライド9



孫:

だから安い賃金に立脚する組み立て業に頼るというのは無理。日本は1980年代、それ以前はまだ賃金が安かった。その時の勢いを使って、頭脳を使って電子立国した。80年代。ジャパン・アズ・ナンバーワン。これからは組み立てに頼るのではなくて、もっと頭を使ってIT立国だ。



田原:

それどういう事ですか? IT立国って?



孫:

ようするにマイクロコンピューターを最大限に活用する。コンピューターの情報革命を最大限に活用して、頭をつかって、頭の革命で、日本の競争力を取り戻す。



田原:

ちょっとそこね、なんとなくわかるんだけど、もうちょっと具体的に

頭をつかって。



孫:

たとえば組み立て業から脱却した同じものづくりでも、アップルの例がある。アップルはスティーブ・ジョブズが一回追い出されて倒産寸前までいった。この倒産寸前のアップルをよみがえらせるときに何をしたか。スティーブ・ジョブズが呼び戻されて、ジョブズが真っ先にやったのは「俺は組み立て業ではない」ということで、真っ先にやったのは工場を全部売っぱらった。ものづくりの会社のアップル。今でも売上の8割以上がハードの売上なんです。80数%ハードの売上のものづくりのアップルが、ものづくりの基本である工場を全部売っぱらった。そしてスティーブ・ジョブズが宣言したのは、俺は頭で勝負する。イノベーションだ。



田原:

イノベーション。



孫:

あたらしい開発、設計。ハードの設計、ソフトの設計。デザイン。そしてそれを世界中に頭をつかったマーケティングであり、ブランディングだ。一番付加価値の高いイノベーション。開発です。そこにのみ俺は集中する。俺の社員に賃金の低い、付加価値の低い組み立てなんかをさせない。



田原:

筋肉屋さんはいらないと。



孫:

いらない。頭だけで勝負する。ということで筋肉労働の工場は全部売っぱらって、下請けとして台湾のFoxconnに発注したわけですね。だからiPodもiPhoneもMacintoshもみんな今台湾で製造している。台湾の会社のFoxconnに下請けしている。



田原:

台湾で作ってるんですか。



孫:

台湾。ただし台湾もFoxconnはさらに賃金を安くするために工場は中国に移して、中国でいま80万人雇っている。つまり賃金が一番低い中国の工場で、台湾の人がマネージして、そしてアップルが設計して世界中で売ってる。



田原:

遅まきながらIBMもハードの工場は中国に売っちゃいましたね。



孫:

そうですね。だからようするにものづくりって、組み立てに頭が行く、目が行く、組み立て工場に俺の仏と魂がある、なんて言ってるあいだは経営者として失格だ。



田原:

日本のほとんどの経営者はいまだに組み立てって言ってる。どうすりゃいい?



孫:

それはもう頭を切り替えてもらわないといけない。



田原:

どう切り替える? 具体的には。



孫:

ある意味負けるしかない。



田原:

あとでカットするけど、例えばトヨタはどうすればいい?



孫:

カットってこれ生放送だから(笑)



(会場笑い)



田原:

いやいや。自動車メーカーはどうすりゃいい?



孫:

自動車メーカーはアップルのように、世界最強の、たとえば電気自動車だとかなんとか、インテリジェントを持たせるものを設計して、組み立ては海外でやればいい。そしたら為替も関係ない。為替を言い訳に政府に泣きつくとか、恥ずかしいことですね。



田原:

海外で作って日本に輸入すればいい。



孫:

海外に工場が行くことを悲しいと捉えるか、嬉しいと捉えるか。無理やり強制されて海外に工場を移したと泣きながら言うか、アップルのスティーブ・ジョブズのように自らの意志で、俺の社員に賃金の低い組み立てはさせない。俺の社員は一人当たりの賃金をもっとだーっとあげて、一人一人に喜んでもらう。やりがいのあるエキサイティングな開発だ、デザインだ。それを俺の本業として捉えるんだ、となれば、明るい自動車メーカーになれる。



田原:

ちょっとね、時間の関係もあるんで。

ものづくり、ものづくりといつまでも言ってる。教育に問題があるんです。そこを聞きたい。



孫:

そこをいまからいいます。アップルは約30%の利益率。組み立てにいまだに立脚する日本のメーカーは3%ぐらい。イノベーションがちょっと足らんというわけです。



田原:

ケタが違う。



田原総一朗×孫正義 白熱対談スライド13



孫:

ケタが違う。10倍違う。日本の復活のためには、ようするに日本人全体の国民の総人事異動しなきゃいけない。僕は思うんです。組み立てに立脚する労働者を育てるための教育ではなく。あるいは農業・漁業を中心としたところを育てるための、そこに重点を起きすぎた教育ではなくて。頭の勝負をするところに、教育のコンテンツをシフトをしなきゃいけない。



田原:

そこは今の教育の問題。いまの日本の教育は頭を使っちゃダメだと言ってるんです。



孫:

そこが問題なんです。



田原:

よく言うんですが、小学校から高校まで、日本の教育は正解のある問題を丸暗記。



孫:

丸暗記でしょう? 公式を丸暗記させる。歴史の順番を丸暗記させる。僕は学生のとき歴史大嫌いでしたもん。なんで1192(いいくに)とか語呂合わせで覚えなきゃいけないんだ。そんなのを語呂合わせで覚えるよりは、龍馬伝とか見たら興奮して歴史は面白い。興奮して感動を覚えるような、なぜ、何をしたんだ、どうしてだ、それで世の中どう変わったんだ? そういう歴史の必然だとか、そういうことを学ぶと興奮の極致ですよね。ところが丸暗記型で、1192年じゃなくて1191年と書いたら何が悪いんだ? たった1年ぐらい誤差じゃないか。(会場笑い)

ね? たった1年の誤差でバツ。100年ずれてもバツ。1年間違ってもバツ。僕に言わせれば1年ぐらいは誤差だ。ほぼ丸や。



田原:

誤差を認めない。正解以外は全部バツ。



孫:

それがおかしいと思うんですね。そもそもで言うと、教育革命の思想の革命ということで言えば、福沢諭吉だなんだで明治5年に日本で初めて憲法で義務教育が出来ましたね。その義務教育の心は何かというと、さきほどのパラダイムシフト。農耕社会の江戸時代の教育コンテンツと、幕末すぎて明治維新以降の義務教育の教育コンテンツは決定的に変わった。



田原:

どこがちがう?



孫:

つまり産業革命のために物理、化学、数学、英語。ロジックの世界。



田原:

ロジックね。



孫:

ロジック。産業革命をサポートする教育コンテンツに変わった。それまでは儒教とか漢文とか朱子学とか、農耕社会の武家の人たちに対して教える。あるいは農業に対して教える。そういうコンテンツですから、教育コンテンツが決定的パラダイムシフトをした。同じように今回、2番目の箱から3番目の箱。頭脳革命だ。情報革命だ。情報革命にあった教育コンテンツに決定的パラダイムシフトしなければならない。だから教え方の道具が大切なんではなくて、何を教えるか、その中身が大切なんだ。



田原:

最近ね、ちょっと前にNHKが「ハーバード白熱教室」。サンデルさんが本にしてベストセラーになっている。あれはつまり正解がない問題を出して、みんなが討論する。



孫:

「これからの正義を語ろう」という本を見て「これからの正義(まさよし)を語ろう」って僕のことか? 



田原:

ははは。



孫:

そう勘違いしてドキっとしたんですけども、まさに正解のない問題を討論する。あらゆる情報を調べて検索をして、それはデータですよね。データを使って知恵で考える。議論する。討論する。哲学の世界であり、問題解決。そういうところをやっていかなきゃいけない。



田原:

さらに問題解決には問題提起。



孫:

そうです。そういう意味で頭の革命をこの情報通信の世界、IT革命の世界。



田原総一朗×孫正義 白熱対談スライド14



ところがさっき言ったように、国民の総人事異動という意味では、頭の革命の情報通信産業というのは、日本の労働人口分配率でいえば3%しか働いてない。



田原:

3%。



孫:

3%です。



田原:

まだ、みんな筋肉(労働)やってるんだ。



孫:

みんな筋肉(労働)やってる。残り97%は基本筋肉労働やってる。ここが問題なんです。だから、



田原:

ちなみにアメリカだとどれくらい違います?



孫:

おそらくアメリカは10%は超えてる。



田原:

10%超えてる。



孫:

10%超えてる。他の産業もITを使いまくってる。製造業でもITを使いまくってる。流通業でもサービス業でもITをもっと使いまくった形で生産性をあげている。ですから3%の労働人口分配率じゃなくて、これが30%ぐらいにはならなきゃいけない。そうすると今GDPで2%部分の農業と漁業。日本のGDPの中で農業・漁業が占めている割合は2%ですよ。その2%のGDPのために全国民の義務教育としてタンポポの葉っぱの形とか、芽の形とか、コメの胚芽の形とか、小学校のときから丸暗記させられた気がするんだけど、それってGDPでは2%です。だけどこれから日本の頭脳革命をやっていかなきゃいけないところについては、ほとんど教えられてない。



田原:

一番問題はね、いま企業でオフィスで、パソコンを使ってないオフィスはない。ほとんど全員使ってます。



孫:

そうです。



田原:

教育の現場にない。



孫:

そうなんです。そこなんです。社会に出て使うものを、教育の現場では教育指導なんとか、そこに力点を置いてない。そこが問題なんです。



田原:

例えばの話、教育の現場に一人一台パソコンを使います。どう変わると思います?



孫:

僕はパソコン以上にいかなきゃいけないと思ってます。電子教科書Padでやるべきだと思うんですけども、



田原:

電子教科書というのは、孫さんのイメージではノートパソコンみたいなもの?



孫:

違います。



田原:

イメージはどんなもの?



孫:

イメージはこういう僕はiPad使ってますけど、田原さんも使ってますけども、こういうやつが電子教科書がわりになってる。これとは限りませんよ。iPadとは限らないんだけど、アンドロイドパッドでも何でもいいんです。ようはパソコンをもっと進化させたもの。これに10億ページぐらいの教科書が入る。



田原:

いくらでもはいるの。



孫:

無限大に入る。しかもこれが教育クラウドに繋がってて、世界中の教育コンテンツが入ってる。



田原:

つまりね、孫さんが具体的なことを言うのは面倒くさいでしょ。たとえばこれが教育の現場にいれると、どんなことができるのか?



孫:

いままでたとえば歴史だってね、絵が動かない。僕は幕末大好きですが、幕末のことを丸暗記して文字でちょこちょこっと書いてある。全然感動しない。興奮しない。ところが電子教科書だったら、たとえば吉田松陰と字が書いてあって、そこにアンダーラインが引いてある。そこにタッチすると吉田松陰の写真がパッと出てきて、吉田松陰を題材にしたNHKのドラマのシーンが、吉田松陰が船に乗り込もうとして、失敗して死刑になった。そのへんの下りが動画でがーっと出てくる。そうするとね、生徒の注目度合いは「おおおーっ!」 感動とか関心が記憶にそのまま行きますから。



田原:

??の問題もあるかもしれないけども、この問題をたとえば韓国の小学生中学生の生徒はどう思ってるのか、これ出来ますね?



孫:

できますね。当然。通信で繋がってるから、韓国の子供たちで英語で、日本では幕末こうだった。韓国はどうだったの? 韓国における産業革命はいつで、なぜ誰がどうリードしたの、中国ではどうか? 清のとき外国に支配されて、そのことを教科書でどう習ったか。会話をする。



田原:

戦争で香港がイギリスに占領された。



孫:

あのことの事を中国の学生たちがどう受け止めていたか、という会話ができる。



田原:

いや、そこをね、一番難しいところで、会話ができるという長所はいっぱいあるんだけど、ヘタをすると自分で全部できちゃうから、逆に会話がなくなるんじゃないかと思うんですけど?



孫:

そりゃもう逆ですよ。逆。ようするにあらゆる情報があれば、それを人と語ってみたくなる。丸暗記するくらいなら検索したほうが速いですよ。



田原:

検索は自分でできちゃう。



孫:

検索をして、丸暗記に使ってた頭の能力を、丸暗記の代わりにそんな程度のことは検索して、それよりもそれをベースにどう思うんだ? という会話を。



田原:

いやだけど、そういうことを自分でできたら教師はいらなくなるんじゃないの?



孫:

いやいやいや。教師はそもそも何をするか。



田原:

そこが問題だ。



孫:

教師は、じゃあ産業革命についてどう思うかと言葉を語りかけて、生徒がこう言ったら、じゃあ別の君はどう思うんだ? という教室の中で議論を巻き起こすコーディネーターであり。



田原:

でもね。議論を巻き起こすのはよっぽど知ってなきゃ議論できない。



孫:

だから先生は賢くなきゃいけないし、先生の先生たる所以がそこにある。だって先生は毎年6年生を教えるわけでしょ?



田原:

「でもしか教師」って言うじゃない。教師にしかなれない。教師でもやるか。



孫:

それは先生方も、やっぱり自ら新しい時代に向けてレベルアップしていくべきだと思います。それも産業界だって激しい戦いを毎年やって、新しい開発をして、新しい技を毎年覚えているわけですから。先生方だって、少なくとも3年に1回ぐらい同じ6年生を授業で持てるとか、あるわけじゃないですか。だからせめて2回目まわってきたときの6年生担任、3回目まわってきた6年生担任、そのときにつねに頭でもう一回、新しい情報と武器を使って生徒と語り合う。そういうまさにさっきのサンデル教授の、ディスカッションのコーディネーターだ。



田原:

あんまりディスカッションやってる学校はないんです。たとえば孫さんもご存知の藤原(和博)さんという、元リクルートにいた、彼がやってますね。「よのなか科」 僕、彼大好きなんですけど。



孫:

そういうね、工業社会のときの教育というのは丸暗記でよかった。かなりの部分が。見よう見まねで、アメリカがすでに先進国としていっぱい作っている。それを真似して安く作る。真似して丁寧に作る。壊れなく作る。という程度でいいから、真似するためには暗記のほうが早い。いろいろ逆らうよりは暗記して丁寧に作るほうが早い。



田原:

なるほど。



孫:

だから、学ぶ=真似る、というところから、それをベースにいったほうが近道だ。効率がいいという時代があった。



田原:

それは戦後まさに日本は、長い間戦争をやっていたんで、アメリカやヨーロッパの情報がはいってこなかった。非常に遅れてた。戦後長い間真似をしていたらよかった。



孫:

真似してキャッチアップ。明治維新の直後もそうです。真似してキャッチアップするのは日本は得意なんですけども、新しい議論をして新しいイノベーションをするというのはアメリカ人のほうが得意。僕は16からアメリカに行ってるから、アメリカの学校の教育を体験してて、感動したんですけども。



田原:

どこがちがう? 日本と。



孫:

だいたい大学の試験でも教科書全部持ち込みOKですよ。毎回どの試験を受けても、分厚い教科書を持てるだけ持って行って、がーっと見ながら、それで問題を解く。



田原:

教科書に答えがあるような問題ないんだ?



孫:

ないんです。そもそもない。教科書に書いてある答えをそのまま書き写せばいいなんて丸暗記の問題はそもそもほとんどない。ここに書いてあることをベースに自分が新しい提案をする。新しい問題解決をする。知恵で出す。



田原:

そうなんだ。採点大変じゃないですか?



孫:

だから先生は危機感を持ってガンガン点つけるんだけども、ここはそれで慣れてくると。



田原:

日本の正解主義ってのはね、先生は楽なんです。大学の試験なんて答えが3つか4つあって、この中の1つに丸をしろと。



孫:

考えなくていいから、機械的に丸つけするでしょ。機械的に丸つけるならなんで電子教科書でやらないの? 機械的にマルバツつけるくらいなら、むしろ機械にやらせたほうが、生徒に対して「コラー!」とかね、嫌味を言わなくて、生徒だって言われるたんびにやる気を失って、ならないでいいわけですよ。反復学習は機械にやらす。反復学習ではなくて、知恵をださす、討論する、問題定義する、というようなことを、人間の人間たる所以で、人間の先生がガイドしていくというのがあるべき姿。



田原:

実は今日はいらしていないかもしれないですけども、出版社の連中がね、孫さんを非常に怖がってる。電子教科書になったら紙の教科書がなくなっちゃうんじゃないか。教育の出版社がなくなっちゃうんじゃないか。



孫:

彼らも頭をシフトしないといけない。農耕社会から工業社会にシフトしたように、工業社会から情報社会にシフトする。その時に本来は情報社会を一番リードするべきインテリゲンチャが彼らなんですね。常に人々に情報を上から下に流す、ちょっとだけ知識が上の人が本来多いんです。メディアの世界というのは。



田原:

少なくとも3歩先とはいわないけど、半歩先ぐらいはいけと。



孫:

半歩くらいは先に行ってる人が一般的に多い世界なんですよ。読んで学習してる。その人たちが自分の知恵とか知識をレベルアップを放棄して、印刷業に徹してどうするの?



田原:

ああ、印刷業ね。



孫:

さっきのものづくりと一緒ですよ。ものづくりも組み立て業に付加価値があるんじゃない。イノベーションに価値がある。同じく出版社も印刷業に価値があるんじゃない。企画・編集ですよ。どういう特集をするんだ。何のテーマについて知識人を集めてきて討論させて、まさにこういう討論してる状態を電子パブリッシングする。そこにUSTREAMだとかニコ動とか貼り付けて電子パブリッシング。そこに対して紙代・印刷代がないから本来500円で売ってたものを50円で売る。それでも利益は今までより増える。これでいけるわけです。



田原:

出版社にいる社員はどうする?



孫:

ようは頭を切り替えればいいだけですよ。先生がレベルアップしなきゃいけないよ。新しい時代に向けて頭をもう一回レベルアップしなきゃいけない。出版社の人々も、もう一回頭を情報革命にあわせてレベルアップする。産業界はそれを毎年やってる。







(Part3へ続く)

「デジタル教育」は日本を救うのか? 田原総一朗×孫正義 白熱対談書き起こしPart3





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孫正義ソフトバンク社長の講演・対談・スピーチ書き起こしまとめ (ツイッター総研)


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