ついけん

ツイッターも出てくるネットの闇をえぐる小説 福田和代「オーディンの鴉」

kokumaijp ライター: kokumaijp
カテゴリー: ついけんブックス
投稿日:2010/7/16
タグ: ツイッター

福田和代「オーディンの鴉」



久々に読んだ小説がおもしろかったので紹介します。



嘘か本当かわからない、有名人の個人情報がネットに氾濫しています。

また事件の容疑者として実名報道されると、2ちゃんねるのスレッドでネットで検索された個人情報がどんどん集まり、どの会社に勤めているのか、どんな趣味なのか、家族構成など、プロファイリングされていくことがあたりまえになっています。



この「オーディンの鴉(からす)」は、そういうネットでの「炎上」を題材にとった小説です。

ツイッターももちろん出てきます。







福田和代 「オーディンの鴉(からす)」

ハードカバー

朝日新聞出版



内容紹介

近々の閣僚入りを確実視されていた国会議員・矢島誠一は、東京地検が彼の家宅捜索を行う当日の朝、謎の自殺を遂げた。真相を探る特捜部特殊直告一班の湯浅と安見は、自殺の数日前から矢島の個人情報が大量にネットに流れ、彼を誹謗する写真や動画が氾濫していた事実に辿り着く。匿名の人間たちによる底知れぬ悪意に不安を覚える二人だったが、やがて彼らにも、犯人による執拗な脅迫が始まる……。



内容(「BOOK」データベースより)

「私は恐ろしい」。不可解な遺書を残し、閣僚入り間近の国会議員・矢島誠一は、東京地検による家宅捜索を前に謎の自殺を遂げた。真相を追う特捜部の湯浅と安見は、ネット上に溢れる矢島を誹謗する写真や動画、そして、決して他人が知り得るはずのない、彼の詳細な行動の記録を目にする。匿名の人間たちによる底知れぬ悪意に戦慄を覚える二人だが、ついに彼らにも差出人不明の封筒が届きはじめる…。スケールの大きなクライシスノベルを得意とする作者が挑んだインターネット社会の“闇”。



作者の福田和代さんはツイッターもやっておられます。アカウント→ @kazuyo_fuku





小飼弾さんの書評に惹かれて購入して読みましたが、著者の福田さんはもともとIT関連で働いておられたということで、ネットについての描写が非常に違和感がありません。



小道具として、実在のネット関連サービスがいろいろ出てきますが、名前だけでなくそれぞれ意味があり、小説の筋にリアリティを添えています。



(ユーチューブ、ニコニコ動画、ツイッター、携帯百景など)







小説の中では巨大な組織が出てきますが、そこまでいかなくても悪意を持った人がその気になれば、ツイッターで気軽に「今どこにいる」「何をやっている」と書き込んだ内容や、ブログにアップした画像の情報などから、個人のプライバシーを集約してしまことが出来てしまいます。



ソーシャルな情報をインターネット(クラウド)に公開するのが当たり前の時代がもうすぐ来そうですが、プライバシーの問題も複雑になっていきそうですね。







私もIT関連企業で働いていたことがあるので、郊外の何もないところにある施設(そういうところによく行ってました)についての描写がよかったです。



地下鉄東西線のあのあたりには、そういう会社や施設がたくさんあるんですよねえ。







小説を読んで、1つだけ残念なこと。

小説に出てくるツイッターアカウントは、ぜひ取得しておいていただきたかった・・・。

(全然関係ない外国人?の人が取得しているようです)







骨太なエンターテインメント小説で、文章も上手く、一気に読めました。

“いま”読むべき物語です。

書店で見かけたらぜひ手にとってみてください。







女優・水野美紀さんがニュースキャスターに扮して冒頭のニュースを読み上げる動画。

福田さんも政治家の秘書役として登場。













関連サイト



プロの犯行ですありがとうございました - 書評 - オーディンの鴉 (404 Blog Not Found)

小飼弾さんによる書評



福田和代さんのホームページ



Visibility Zero -ヴィズ・ゼロ- (福田和代公式ブログ)


blogrankbanner_12

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
こちらもフォローして!
あわせて読みたい
あわせて読みたい
なかのひと
携帯アクセス解析